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アイデアル・スタンプ・モンタージュ - 僕と君と明日のつづき
ほぼ、毎日更新の創作ブログ。コンテンツは更新履歴と短編小説の連載など。
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FICTION DIARY - 『僕と君と明日のつづき』(19)
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2008.09.08 Mon
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text by HOSOKAWA matasaburo | 文=細川又三良
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(2008/09/08(月) 11:55)
2008.07.11 Fri
FICTION DIARY - 『僕と君と明日のつづき』
グーテンベルグの優位性
text by HOSOKAWA matasaburo | 文=細川又三良
編集者の電話を切った後、ふと、小説の今後について考えてしまった。
以前、出版系の会社から小説執筆のオファーを頂いたことがあった。話を聞いてみると、基本、携帯や電子ブックの掲載という話で、執筆料も印税もちゃんと出しますとのことだったが、断ってしまった。
世の中に早く出たいものの、やはり、本にこだわりたかったのだ。
いまだにその気持ちは変わらないが、世の中は常に変わっている。
過去に広告代理店の企画屋で働いている時、ちょうど、音楽業界で異変が起こっていた。MP3など新しい音楽フォーマットの開発と、iPodなどの機器の発売によって、CDやレコードが要らない世の中が訪れてしまったのだ。
その時、一緒に仕事をしていた音楽のプロデューサーに、これからはCDは無くなりますね、と言ったら、
「いや、それはない。人間に所有欲がある以上、パッケージを手元に持っていたいに違いない」
と、その人は真顔で答えていた。
その予想は外れるな、と思ったけれど言わないでおいた。彼と僕はちょうど十歳ぐらいの年齢差だった。
彼の世代はそうだろう、しかし、僕から下の世代は、確実に物に対する所有欲が無くなっている。逆に大半の大人たちが無価値だと思っているデータに対する所有欲が出て来たように思う。
昔、テレビゲームでアイテムをゲットして喜んだように、実際には触れることは出来ないデータなどが実際の価値を得るようになっている。
ちょうど、それは現金と電子マネーの関係に似ている。
数年前は誰も電子マネーを使おうなんて思ってもみなかったはずだ。それが、今はSuicaのように自然に使いこなして、そのうち現金の流通量を超えてしまうだろう。
株券だって、もはや、紙で持つことは不可能な時代だ。
そこで、小説の話に戻る。
音楽と同じように、小説にもデジタルの波がやってきていて、数年前から、小説などが読める小型の電子ブックが発売されたことがあった。
しかし、ミュージックプレイヤーに較べてあまり普及しなかった。今でも、ニンテンドーDSで発売されているが、たぶん、大して売れないだろう。
そう、グーテンベルグが発明した活版印刷の技術は、デジタルに較べてもまだその優位性を保っているのだ。
本の優位性をいくつか上げてみる。
1)電源が要らず、すぐ読める。
2)再生用の機器が不必要。
3)比較的安価で、手軽に携帯が可能。
当たり前のようで他のメディアと較べると、その自由度がわかるだろう。
CDやDVDのように再生機が要らないし、電気も必要としない、手軽に持ち運びができる。
ケータイもパソコンも電源がいるし、ケータイは長文を読むのに向いてないし、パソコンは寝転がって読めない。やはり、本が一番優れている媒体なのだ。
これから出てくる電子ブックは、この本のアドバンテージを覆せない限り、普及することはないだろう。
しかし、そんな本でも変化は訪れている。
と、長くなってきたので、続きは明日にしよう。
FICTION DIARY - 『僕と君と明日のつづき』
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(2008/07/11(金) 04:55)